はこにわ相聞歌

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zoom RSS 題詠blog2009 100首のまとめ

<<   作成日時 : 2009/12/10 22:17   >>

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100:好
あそぶには格好の庭 一筋縄で解けない短歌ほど染めたくなる


099:戻
情熱も倦怠も同じ線上かオルゴール戻り次の曲弾く


098:電気
ここも一粒の電気となるだろう ふたりで仰いだ星から見たら


097:断
イチゴジャム朝日をまとい載せられたパン噛みちぎる決断の朝


096:マイナス
問われれば唇きゅっとマイナスに結んで少女はその名を告げず


095:卓
ハミングをひとさし指が追いかける 卓上ピアノはかけひきにも似て


094:彼方
まだ見えぬ彼方を画板に見出してまた君を見て筆順を決む


093:鼻
鼻で鼻触れて止(とど)めて「知らないよ?」 そう、さかな役は私のほうだ


092:夕焼け
日に一度人間が空仰ぐよう神様が主張してる夕焼け


091:冬
冬長き街の花火は美しく夜空に切子の残像のこす


090:長
グラス掲げのぞく部長の目尻から昔の恋の老いを思いし


089:テスト
「好き?」「好き。」と交わせど二人は別々とロールシャッハテストは語りき


088:編
マフラーになれずに眠る水色のかぎ編み初恋とはそういうもの


087:気分
夏祭り気分をまとう君の指絡めて気づく棲める少年


086:符
鳴きやまぬセミに乗せられ三連符 ふた駅先の花火が散りゆく


085:クリスマス
▲(さんかく)を重ねただけでクリスマスツリーと感じる 冬の心は


084:河
輝きは波に洗はれ秘めるのみ 硝子は別れのまま河にゐて


083:憂鬱
この手もて悪魔を引き裂く夢想する 憂鬱に伏す君の髪撫で


082:源
溢れ出る硫黄の源泉つかるとき癒されしまた死と隣りあふ


081:早
星座早見盤を逆さにまわしてる 夜の続きの早朝にいて


080:午後
手より散るひかりは五色 明日の午後ビーズは結ばれペチュニアになる


079:恥
恥辱にて伏せたる頭上に落ちてくるコーン カナリア取りこぼした分


078:アンコール
リピートに慣れた耳へと押し寄せるアンコール フロアに粒が煌めく


077:屑
紙屑と化した文字の戯れが手に遊ぶ 吾は君を許せず


076:住
月に住むウサギを頭で飼っている歌が行き交う流星のごと


075:おまけ
サンリオのおまけのお守りひび割れて十年祈ったキティが飛び出す


074:肩
肩の向きわずかにずれて歩いてる画家と弁護士影と光と


073:マスク
マスクメロン食べれば風邪は治ります 母もて自分の血を見る夕べ


072:瀬戸
魯山人が佃煮よしとふ車海老 瀬戸内海の呼吸で身じろぐ


071:痩
別々の眠りにつくため街灯の光が痩せた道で別れる


070:CD
積み上げたCD崩せずカーディガンズのハミングで読む結婚報告


069:隅
ディスカスは西日に水面をなぞらせて輝き孕む隅々まで見て


068:秋刀魚
海キライ お風呂もキライ 火はコワイ なのに秋刀魚の夕餉はなで声


067:フルート
フルートに少女の吐息は訳されて サッカー少年見上げる校舎


066:角
デッザン中三角錐(すい)を重ねたるごとき流星窓より流るる


065:選挙
選挙後の『人事往来』あまた打ち 名という親の願いが聞こゆ


064:宮
理を語る唇と熱き背を知れば (知ってどうする?) 君が迷宮


063:ゆらり
てんとう虫 窓と網戸の中にゐて逃がせばゆらりと梅雨のにおいす


062:坂
天井が坂なれば届く心地するエスカレーター降りる間際は


061:ピンク
センセイは言葉でかわすそのピンクグレープフルーツはじける香りを


060:引退
三年分カンバス持ち出し振り返る 引退前夜の見知らぬ部室


059:済
返信が来るかどうかの推敲す 送信済みのフォルダの中で


058:魔法
変えられるばかりに人の悲しみを知る魔法使いも悲しからずや


057:縁
縁側に耳たぶ寄せる係長 なおぉんと似た声が聞こえて


056:アドレス
「せーのっ」て二人同時にアドレスを消せば思い出わずかに明るく


055:式
十年後、静かに倣う君が言(こと) −(マイナス)二つの式の意味など


054:首
唇が触れる首筋ゆっくりと鼓動を打てば変化に気付きぬ


053:妊娠
我知らぬ世界はやさしい 妊娠を経てゆっくりとしゃべる友達


052:縄
熱帯びる在処(ありか)も知らず束縛をするの?縄も床なら無力


051:言い訳
言い訳を街に置きつつ見る夜景 次の逢瀬は森の底(そこい)で


050:災
神話なき春の花びら軽やかに幸も災(とが)も同じに巡る


049:ソムリエ
百歳のぶどうの樹を知るソムリエは歳月を濃(こま)やかに重ねる


048:逢
抱かれれば抱かれる前に戻りたい 親愛に変わる逢瀬の暇(いとま)は


047:警
パソコンを見せれば近き君の香で相互侵犯警戒をせり


046:常識
常識がなければ心がないとでも?空恐ろしきアネモネの庭


045:幕
赤青黄重ねて作る白い肌 暗幕ひいてはじめる挿話


044:わさび
わさび田の守(もり)はかつて尖りゐしクラブで踊り迷ひし青年


043:係
丸缶を給食係はぶちまけて恨まれ許され許すを知りき


042:クリック
何枚も服を脱がせど現れぬ クリック、世界はまやかしばかり


041:越
その背から目から指から巻き戻し十年越しの言葉を探る


040:すみれ
君が手にかかる間際のビーカーはすみれ色にて電極を待つ


039:広
理科室が世のありやうの城ならばその背広から不条理を見る


038:→
HCl + NaOH → NaCl + H2O (ヒカリたすナオは泣き虫)などと世のありやうを見る我を許せよ


037:藤
唇に触れる低さの藤の香は淀み重なり我を埋めゆく


036:意図
意図しない写真にべったりつく指紋 思い思われるのは幻想


035:ロンドン
ロンドンの第一歩目はこどもの日あの赤いバスに乗るという駄々


034:序
柔らかな秩序に生きるその手から知る「おめでとう」の意味はさよなら


033:冠
冠を正してまたも流転せし スモモは知らず蜜湛(たた)えおり


032:世界
約束を交わせば帰路の分かれ道水仙ひらき世界はふくらむ


031:てっぺん
てっぺんを更新してゆくかき氷 蜜で崩れることを知りつつ


030:牛
這ふものはすべて地となす蝸牛 ゲノムも銀河も行けるだらうか


029:くしゃくしゃ
校了後くしゃくしゃのゲラ広ぐれば息吹聞こゑし血汐の字から


028:透明
フラスコが透明になる水底で白衣着る手が触れた放課後


027:既(こうめ)
下克上つまりは皆既日食と 猫は鮫食む首輪鳴らして


026:コンビニ
ああ、悔しい! 諍いの帰路お見通し コンビニ前でアイス持つ君


025:氷
鮫氷といふ営みと離れたる郷土の音の由来をおもひし ※鮫氷(さめすが)


024:天ぷら
かすみ草あふれるごとき音のため 海老に添い遂ぐ天ぷらの花


023:シャツ
くるぶしにキス そして君は荒野ごとシャツを羽織ってドアを開けゆく


022:職
その職を生業(なりわい)と呼ぶ人がいて 彼のキャベツは芯まで甘い


021:くちばし
くちばしで遊び交はせるヒナのごと 歌ふピアノの下の世界で


020:貧
失ひし時代をうたう 藤村が幻術者と呼ぶ貧を思ひて


019:ノート
『文学史』ノートはときどき途切れゐし 君に逢ひたる次の時代は


018:格差
「体験」とつければ格差どの位置も楽しみありける士農工商


017:解
便箋に擬似色で文字綴りたる 君が仕掛けし最後の謎解き


016:Uターン
Uターンの魅力をとくと説く人は都会をとんと離れざりしか


015:型
欲望の原型ザボンときどきは肌よりはるか遠い実喰らふ


014:煮
ブンタンはいよいよ煮詰まりジャムとなる 会話が夜を待つ色帯びれば


013:カタカナ
「カタカナ語はわかりゃせん」と言われればスローライフも都市うまれと知る


012:達
絶交か恋人かしかない君の友達にただなりたかった


011:嫉妬
やすやすとチョコの歯形で局面を変えし手管で嫉妬を知りし


010:街
美しき街は悲しき人々の野心の末路を夜景と呼びぬ


009:ふわふわ
カナリアは檸檬に云った「ばくだんはふわふわなきいろ」羽根を見せつけ


008:飾
抱きあいし日を指折りに数えあう別れの記憶飾るがごとに


007:ランチ
ゲノムから銀河の果てまで科学館乗せてランチはファーストフード


006:水玉
見下ろせば水玉となる心かな 狭くて深くて交わりがたし


005:調
帰途の足誰もが急げど公園のラッパ奏者の調べにならふ


004:ひだまり
霊泉は森に拓けしとっぷりとひだまり抱きし 人おらぬ間は


003:助
助手席に限られたキス 悲しみは夜景となりて君が背照らす


002:一日
ふまじめな悲しみに似たしりとりを続ける一日千秋前夜


001:笑
言葉では明かせる種はもうなくて手折られしのち笑みは宿りぬ




100番目から振り返り。
久しぶりの短歌でした。
今まで短歌を詠む時は、あれこれ考えすぎて1週間以上詰まってしまうこともあったのですが、
ここでは走りきることを目標に、題を見て思いつくままに詠みました。
走り終わって、直したい部分も多々出てきましたが、自分が気づかなかったクセも見えてきて、勉強になりました。




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